教えるために図等がわかりやすくて、説明に使えそうなもの…と購入していた本の図。
コート
コートは本来、防寒を目的とするアウターウエア(外側に切るものという意味)。
そこで、防寒性に優れたミリタリーウエアをルーツとするコートが基本アイテム。
防寒性という点では、素材をセールスポイントとするアイテムがある。
暖冬が続き、コート離れも言われているので、重い素材感が嫌われ、軽くて温かい素材感がクローズアップされている。
防寒性ばかりでなくファッション性を重視するコートもある。
【Aラインコート】
アルファベットのAの文字のように、裾に向かって広がっているシルエットのコート。
Aラインはクリスチャンディールが1995年に発表したもの。
それ以来、エレガンスファッションに欠かせないシルエットになっている。
フレアの分量によって、テントライン、トラべーズラインなどともいう。
【Xラインコート】
身頃がフィットし、シェープしたウエストから裾に向かってフレアが入っているフィット&フレアラインのコート。
アルファベットのXの文字のように見えるので、Xラインと命名している。
正式には、プリンセスラインやルダンゴトラインなどともいう。
【ピーコート】
原型は、婚飲めるトン素材を使ったハーフコート。
イギリス海軍の防寒用コートがルーツ。
会場の風向きにあわせて、左前、右前と変えられるようになったダブルブレストと大きな襟が一般的。
「ピー」はオランダ語の記事の名前に由来する語。
1920年代にシャネルがファッションアイテムとして流行させた。
【ダッフルコート】
目るトンなど圧でのウール素材を使ったフード付きのコート。
フロントをループ式のとっグルボタンで留める。
元来は北欧の漁師用だった。
第二次大戦中にイギリス海軍が使用し、戦後一般に普及した。
【トレンチコート】
「トレンチ」とは塹壕のこと。
第一次大戦中にイギリス海軍が防水コートとして開発した。
エポーレット(肩章)、ストームフラップ(右肩の雨の親友を防ぐ当て布)、チンウォーマー(あごを覆う布)、ケープドバック(背中のケープ上の当て布)などが特徴。
素材は、バーバリーと呼ばれる防水綿ギャバジンを使うのが基本。
【ステンカラーコート】
ステンカラー(第一ボタンを留めても外しても着用できる襟)、ラグランスリーブ、フライトフロント(比翼仕立てともいう、隠しボタン式のフロント)を特徴とするハーフこーつ。
ステンカラーは和製英語。
パルマカーン、パルカラーコートが正式の名称。
【フェイクファーコート】
「フェイク」とは「偽の」「ごまかしの」という意味で、まるで毛皮のように見える摸造毛皮のコートのこと。
【毛付きコート】
襟や袖口に毛皮でトリミングをしたコート。
一般的に多く用いられるのは、キツネやミンク、フェイクファー等。
【中綿入りコート】
表布と裏布の間に面を入れた防寒用コート。
ステッチで縫い合わせたタイプをキルティングともいう。
【非ウールコート】
ウール以外の素材で作られたコート。
レザー、スエード、ファー、フェイクファー、綿、中綿入りなどが含まれる。
【ベンチウォーマー】
スポーツ観戦用の防寒コート。
フード、ジッパーフロント、パッチ&フラップポケットが特徴。
ウインタースポーツの際、選手がベンチで待っているときに着用したことから、この名がついた。
【シープスキンコート】
羊の皮で作られたカジュアルな防寒コート。
毛皮の部分をうつ側に、外側を皮にして使用するため保温性に富み、中世から寒冷地域で着用されてきた。ムートンともいう。
【ササールコート】
1958年上映されたイタリア映画『三月生まれ』で、主演女優のジャクリーヌ・ササールが着用したコート。
テーラードでベルトと肩あてがついたベーシックなデザインが特徴。
【トッパーコート】
「トップ」とは「上部、常安心」を意味し、ヒップを覆うほどの木竹。
比較的ゆったりとはおるコート。
【タバード】
ジャケットでは寒いが、コートを着用するほどではない時期に用いられる半円形のケープ。
ショール、ストールが資格系なのに対して、タバードは半円形が特徴。
似たようなアイテムにポンチョ、マントがある。
【クチュールカラーコート】
ショールカラーでAラインのコートを売り場でこのように呼ぶ。
正式な用語としてはクチュールカラーという呼び方は存在しない。
ファッション販売ガイドブック 1995年5月20日発行より
被服分野を大学の時あまり勉強していたわけではないのに、被服分野を担当することが初任の時から多かった…。
仕方ないので本をいろいろ買った中のひとつ。
専門書ではイラストがあまり可愛らしくなかったのと、説明が難しかったので、私自身にとっても難しかった。
この本は、素材、色、品質…ってことについても、販売する人のために書いてあるから詳しい。
専門書にはない情報とかあって、あまり詳しくないのに初任校では、被服実習をしない被服をするように…という注文付きで担当したこともあって大変…と思った。
コレとユニバーサルデザインの服について書いてある本はとってもわかりやすかった。
科学データの本などは、被服素材を知る上ではいいけど、引っ張り強度などを授業で実験されている先生もいらっしゃったりするのは知っているけど、食領域ですらあまり実験をしたことはないなぁ…って感じです。全領域しようと思ったら、時間がかかって、その分野だけ深く…とできていたのは「家庭一般」の時。
あとは、「家庭総合」ではできるのかも…。「家庭基礎」では難しいなぁ…って思います。それをする位なら、縫うことを最後の確認でしたいなぁ…と思うくらい、中学校で裁縫していない人達多いから、玉止め・玉結び覚えていないとか多い。今は縫うことができない…って、ボタンつけをお金取ってやってくれるのには驚くけど仕方ないんだろうなぁ…。