女性婚

 

 

 

 

 

2012年9月1日の西日本新聞夕刊にあった記事

「女性婚」という選択肢

 結婚した夫婦の大半は夫の姓を名乗るが、妻の姓を選ぶ夫婦も徐々に増えてきた。 婿養子と異なり、婚姻届の「妻の氏」欄にチェックを入れるだけ。背景には改姓を望まない女性や、一家を養う役割に負担を感じ、自分の名字にもこだわらない“草食男子”の増加があるようだ。こうした結婚を「女性婚」と読んで推奨する動きもある。

 昨年結婚した東京都の大輔さん(26)、麻衣さん(26)=いずれも仮名=は女性婚カップル。最初、大輔さんの姓で婚姻届を出したが、麻衣さんは「名字が変わるのはどうしてもしっくりかない」と感じた。大輔さんは「自分はこだわりはない」。そこで3カ月後にいったん離婚、麻衣さんのせいで婚姻届を出し直した。

 愛知県に住む智子さん(36)=仮名=も女性婚を望んでいる。一人娘で親からは「婿養子を」と言われて育った。しかし、結婚したい相手は養子縁組は難しい。「間を取った女性婚なら結婚できそう」と智子さん。

 民法は「夫婦は同姓」と定めており、結婚時にどちらかの姓を選ぶ必要がある。大半は夫の姓を選ぶが、妻の姓を選んだ夫婦は1975年の1.2%から2010年は3.7%となっている。婿養子の場合は、毛っこない手の親と養子縁組をし、法律上も妻の親の息子になるが、女性婚にはそうした手続きは不要だ。

 「女性婚のススメ」の著書があり、神戸市内で結婚相談書を経営する伊達蝶江子さん(49)は「女性のサポートにまわることをいとわない男性が増え、女性婚が受け入れられやすくなった」と指摘する。

 一方で伊達さんによると、特に08年のリーマン・ショック以降、妻を養える収入がある男性が減少。自分の収入があるため男性の稼ぎにこだわらないが、名字は変えたくない女性も結婚をためらっている。「女性婚なら男性のプレッシャーを軽くし、女性は名字を変えずにすむ」と伊達さんは言う。

 夫婦の姓については、希望する場合に夫婦がそれぞれの姓を名乗ることができる「選択的夫婦別姓制度」を盛り込んだ民法改正案が国会に何度も提出されたが「家族の一体感が壊れる」などの反対から成立していない。

 

女性婚という呼び方には、なんか考えることがありますが、そんな本があるのですね。

 



 

歴史的な話ってね。

夫婦同姓の歴史は意外に浅い。

 夫婦同姓は日本の伝統であると思われがちであるが,その歴史は意外に浅い。武士階級では夫婦別姓であったし,明治の初期に平民が苗字を持つことを許されて以降も,1876(明治9)年に「婦女人ニ嫁スルモ仍ホ所生ノ氏ヲ用フヘキ事」という太政官指令が出されるなど夫婦は別姓であった。

 夫婦同姓が強制されることとなったのは,1898(明治31)年に明治民法が施行され,「妻ハ婚姻ニ因リテ夫ノ家ニ入ル」(788条)「戸主及ヒ家族ハ其家ノ氏ヲ称ス」(746条)と定められて以降の100年足らずのことである。

 戦後改正された民法においては,「夫婦は,婚姻の際に定めるところに従い,夫又は妻の氏を称する」(750条)と規定され,夫婦同姓制度そのものは維持され,現在に至っている。 

 

婦別姓 各国の状況は?

表にまとめてあります。すごい。

 

「日本は古来、夫婦別姓だった。その証拠に、源頼朝の妻は北条政子、足利義政の御台所は日野富子だ」という議論がある。

ということが書いてあったりしました。

 

夫婦別姓 の メリットデメリット http://jp.meritdemerit.com/topic/865

こんなによく思いつくなぁ…という意味では、気付きに役立ちます。感謝。

 

夫の氏・妻の氏別婚姻 厚生労働省の統計より

婚姻後どちらの姓にするかという観点からみた、夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合を夫妻の初婚-再婚の組合せ別にみると、どの組合せにおいても妻の氏が昭和50年から増加傾向にある。また、組合せ別に比較してみると、初婚の妻よりも再婚の妻の方が妻の氏の割合が高い(表13)。

表13 夫妻の初婚-再婚の組合せ別にみた夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合

-昭和50~平成17年-
表13 夫妻の初婚-再婚の組合せ別にみた夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/konin06/konin06-4.html#4-3より

 

平成 18 年度「婚 姻 に 関 す る 統 計」の概況

 

 

夫の氏・妻の氏別婚姻

昭和50年と平成17年の婚姻後どちらの姓にするかという観点からみた、夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合を都道府県別にみると、昭和50年では妻の氏の割合で岩手、青森、茨城の順に高く、平成17年では岩手、茨城、栃木の順に高くなっている。また、平成17年は昭和50年に対し、全都道府県でその割合が高くなっている(表23) 。

表23 都道府県別にみた夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合

-昭和50・平成17年-
表23 都道府県別にみた夫の氏・妻の氏別婚姻件数及び構成割合

 

都道府県別に見ても、傾向があるようですね。

全体として妻の姓を名乗るパターンが増加している感じはします。

 

名字一つで、夫婦の一体感が崩れるのかなぁ…?それは少し疑問を持つところです。

投稿者:

nova

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