打ち水、逆効果も?

新聞で熱中症予防ということで書いてある。日経新聞2012年8月12日。

「熱中症予防へ体感温度に注意」ということで書いてあるなかに、「打ち水、逆効果も」という小見出し。そうなの…?

 

 産業技術総合研究所が猛暑日の投稿をモデルにシミュレーションした研究では、午前10時や午後1時に大量の打ち水をすると、体感温度はいったん下がった後に急上昇し、一時的に高くなった。水の蒸発による温度上昇の影響が大きいためだ。

 午後5時に打つ水をした場合は継続的に下がった。暑さをやわらげる為の打ち水は夕方がよさそうだ。この研究では体感温度を気温。湿度、風(気流)、周囲から伝わる熱、服装などから計算している。

とのこと。

 また体感温度は一般に女性より男性の方が高いと言われる。人が快適と感じる環境の温度も性別、生活習慣、出身地域、個人などによって違い、季節による変動もある。

 横浜国立大学の田中英登教授が20歳前後の男子大学生を対象に調べたところ、快適環境温度は春から夏に向けて上昇する傾向があった。体が暑さにだんだん慣れていくため。ただ、運動の習慣がある人の場合で、習慣がない人では上昇しなかった。

 

 

夏季における計画停電の影響と空調節電対策の効果を評価

- 業務・家庭2部門のエアコンを始めとする最大電力需要を同時に評価 -

社会とLCA研究グループ  研究員 井原 智彦
素材エネルギー研究グループ  研究グループ長 玄地 裕

 

計画停電と空調節電対策(速報)(8): 水の利用(打ち水など)

朝夕の打ち水は局所的に暑さを緩和させる効果があるものの、昼間(13時ごろ)に大規模に打ち水しても節電効果は小さいことが分かりました。昼間の大規模な打ち水は大きな蒸発を招く一方、水蒸気が拡散できないために、湿度の上昇の方が気温の下降よりも数値が高くなってしまい、最大電力需要はわずかに増大してしまう結果となりました。

読んでいて、ん…。打ち水ってそれだけが目的だっけ…?と思ったのでした。

 

 京都の打ち水

 1970年代頃まで、京都の町中(まちなか、ここでは、市内の住宅と商家が密集している地区で、かつ伝統的なコミュニティーが残存しているところを指す)では、打ち水はかどはき(自家の前を掃ききよめること)とともに、毎朝の大切な仕事であった。京都では一般的に水まきと呼ばれた。一家の主人や主婦、隠居、子供、奉公人などその家の担当する者が早朝に家や店の前を清掃し、その仕上げとして水をまく。その結果、町内の道路が清められ、しっとりと水を含むという状態になった。道路が凍るおそれのある真冬は行わなかったが、夏場は涼を取る目的で夕方も水まきが行われた。

 いわゆる「かどはき」と「水まき」を行うのは自分の家の前だけで、隣家の領域にまで及んでは失礼であるという暗黙の了解があった。家によって朝の清掃の時間は異なるので、自家が早く掃除を済ませたからといって隣家の分まで行うのは、結果的に隣家に心理的な負担を与えてしまうという気遣いからである。

 1960年代中頃まではバケツに水をくみ、ひしゃくで水をまくことが普通であったが、1970年代頃になると、水道からホースをひいてまく家も増えた。しかしその後、伝統的なコミュニティーが失われていくにつれ、次第に町内の道路すべてが水をふくんでしっとりとぬれているという状態はなくなっていった。現在(2005年)ではごく少数の伝統をまもる家、老舗などが朝夕の打ち水を行っている。

これはウィキペディアの「打ち水」の文章です。

 

打ち水の科学 著者:近藤純正

ここまでちゃんと計算式出してやっているページを見ると、本当に日常のことをいかに科学的に見ることができるか?ということを思わされますね。近藤純正

 

打ち水の要件定義書「居住スペースの両側に庭がある」

京町家模型で確かめる打ち水の科学::(2011.08.18)

居室空間の両側に庭があることが、打ち水には大切な要件なんだそうです。水を撒くのは、家の前の路地ではなく、居住空間を挟む「(高い壁に囲まれた)細長い庭」というのが京町でのことのようですね。

 

打ち水に関する電力不足緩和について

こちらは(財)電力中央研究所社会経済研究所ディスカッションペーパーだそうです。打ち水による電力不足緩和について

 

昼間に水道代使って…意味がないなぁ…というのは正しいみたいですね。

砂ぼこりをおさえる。また、地表の温度を一瞬?下げる意味はあると思いますので、はだしで土の上を歩く…などする時はいいかもね。

アスファルトの上に夏、膝をついて火傷したことが昔ありましたね。そんなことは防げるのでは?

 

目的によるでしょう…。

 

打ち水のイメージって、朝夕。

経験的に効果的な方法もちゃんと昔はわかっていたのでしょうね。

 

 

投稿者:

nova

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