老化

本を整理していたら、老化について書いてある本を結構読みあさっていたことに気付かされました。

家に転がっているだけでも数冊。

 

実は何を抑えると、ほんとうに老後のことを考えて…という学びができるのだろう?

素朴な疑問と共に読んだのでした。

 

そんな本の中に、図解老化のことを正しく知る本というのがあります。

ただ、今から12年前の本。改訂版を見つけて書く!ということが必要そうだなぁ…くらいに変わっている認識もあるはず…。

 

そんな中で老化のことを考えて…と若い世代が何を学べばいい?って難しいですよねぇ…。

 

わが国は世界最長寿国であるとともに少子化が同時に進行し、人口の急激な高齢化が進んでいる。今後 10 年先を見据えた時に、高齢者の健康づくりの目標として、健康余命のさらなる延伸、生活の質の向上、健康格差の縮小に加えて、プロダクティビティの増進を掲げる必要がある。

これは、厚生労働省の文章

 

 

新しい言葉?

ロコモティブシンドローム

これは、抑えておいた方がいいんじゃない~?と思わされています。

メモ代わりに…。

ロコモティブシンドロームの観点から見る超高齢社会の運動器障害と栄養

もっと知ろう!「ロコモティブシンドローム」

 

Ⅰ.老化について
1.老化の概念
老化とは成熟に達した後にくる加齢変化である。寿命(正確には余命)は死ぬまでの生存期間である。いつかは死が訪れるまでの余命は、社会の発展段階と密接に関わりながら次第に長くなってきており、人は身体的、精神的、社会的な老化を実感しながら(老性自覚 age identification)後半生を生きる。
2.老化の原因
老化には、外因に規定されない正常老化と疾病や外的環境要因により加速された病的老化がある。正常老化がなぜ起こるのか、これについては様々な仮説(=老化学説)が出されているが、現在最も有力視されているのがフリーラジカル説である(安藤ほか, 2000)。
これは、日光に含まれる紫外線や空気中の酸素によって、DNA を含む細胞の全構成員が障害を受けつづけ、それが蓄積すると神経系、内分泌系、循環器系、免疫系などの生体システムに変調が生じ、最終的に個体の老化につながるというものである。フリーラジカルの
発生を促進するものを酸化ストレスとよぶ。酸化ストレスを受けつづけた影響は、分子レベル→細胞レベル→臓器レベル→生理機能・身体機能レベル→生活機能レベル→生死、につながる。
3.疾病と老化
疾病と老化は区別される。疾病は老化過程を修飾し、老化は疾病過程を修飾する。疾病過程には遺伝的および生活環境要因が関わっているように、老化過程も遺伝的および生活環境要因により修飾される。老化は普遍的な現象であるがそれは内的、外的要因により修飾され、その影響が蓄積して現れる高齢期には老化の個人差は大きくなる。
4.老化のあらわれ
老化は、生体分子、細胞、臓器、生理・身体機能、生活機能レベルに現れる。ここでは高齢期における身体機能(うち歩行機能と認知機能)と生活機能(うち ADL と IADL)に絞って老化の姿を概観する。
31)身体機能
高齢期の身体機能に影響する 2 大要因は疾病と老化である。はっきりとした疾病あるいは潜在的疾病をもたない場合でも老化による影響は避けられないため、高齢期は多くのからだの機能(認知機能、感覚器機能、血液循環機能、運動機能、口腔機能、内分泌機能、感染防御機能、など)が落ちてくる。
高齢期の運動機能は筋力、歩行能、立位バランス能の 3 つに要約でき、それぞれ握力、歩行速度、開眼片足立ち時間で簡便に測定することができる。なかでも歩行速度は、筋力、立位バランス能さらには柔軟性や全身協調性を総合的に反映する最もよい指標である。歩行速度が速い高齢者ほど生活機能を維持しやすく余命も長い(Shinkai et al., 2000; Studenski et al., 2011))。今日、歩行速度は高齢者のバイタルサインの一つとみなされている。65 歳以降、歩行速度はゆっくりではあるが直線的に低下し、ある閾値に達する頃(女性 75 歳以降、男性 80 歳以降)日常生活に不自由が生じ始める。
認知機能は見当識、記憶、計算、判断、言語能力など大脳皮質の様々な機能を総称したものである。MMSE はこれら全般的脳機能を簡便に測定でき、認知症のスクリーニング検査として広く世界中で利用されている。MMSE の最高点は 30 点であるが、おおよその目安として 27~30 点が正常値、22~26 点が軽度認知障害の疑い、21 点以下が認知症などの認知障害がある可能性が高い。MMSE の平均点は 65 歳以降ゆっくりではあるが直線的に低下し、80 歳以降は 26 点を下回るようになる。
これら二つの加齢変化は正常老化をベースにしつつも病的老化が加味されている。歩行速度には脳血管疾患、心臓病あるいはロコモティブ症候群などが、認知機能にはアルツハイマー病、脳血管疾患、パーキンソン病などの、それぞれ疾病・症候群の有無が大きく影響する。社会人口学的要因では学歴、職歴、地域特性、ライフスタイル要因では身体活動、栄養状態や社会活動性なども影響する。同じ地域に住む高齢者について歩行速度を含む運動機能を 10 年間で 3 回測定した研究では、男女とも新しい世代の高齢者ほど運動機能が高いことが報告されている(鈴木・權, 2006)。筆者らも MMSE 得点において同様な傾向を観察している(Fujirawa et al., 2002)。概してわが国の高齢者の身体機能は、時代効果を受け加齢変化が抑制されつつある。
高齢期の身体機能の加齢変化の結果、転倒・骨折、物忘れ、視力・聴力障害、息切れ、低栄養、易感染性といった症状があらわれやすい。一方で、心理面では人格、健康度自己評価、抑うつ度は加齢変化が少ない。また、脳の結晶性知能のように必ずしも低下しないものもあり、すべての機能が一様に低下するわけではない。
2)生活機能
ロートン(Lawton, 1972)によると、人の活動能力は生命維持、機能的健康、知覚-認知、身体的自立、手段的自立、状況対応、社会的役割の 7 つからなり、それぞれの活動能力に階層性がある(次ページ図)。人はその発育・発達過程で左側のより低次な活動能力から右側のより高次な活動能力を獲得していく。身体機能はおおよそ「機能的健康度」や「知覚-4認知」に相当する部分である。これらはより上位の活動能力すなわち生活機能を支えている。生活機能のうち身体的自立は ADL、手段的自立は IADL と呼ばれ、これらは生活機能の基礎的な部分を成している。
某自治体における在宅高齢者全数(約 1,200 人)を対象に行われた調査(新開ほか, 2001)によると、ADL においては 75 歳以降の後期高齢期でもあまり落ちない。個々の ADL 項目で障害が最も多いのは歩行であり、最も少ないのは食事である。
ADL 低下の順序を検討した研究によると、歩行>入浴>身繕い>着替え>床の出入り>食事の順で障害が起こりやすい。歩行、入浴、トイレの動作は男性に比べ女性の自立度が低いが、その理由は女性の歩行移動力が男性より約 5 年早く低下するからである。IADL にお
いては 75 歳までは自立度が高いが、75 歳以降は加齢とともに急速に落ちてくる。調理項目以外では女性の自立度が低いが、その理由も歩行移動力の性差にある。IADL レベル以上の生活機能は、老研式活動能力指標で調べることができる。知的能動性、社会的役割のいずれも性差が顕著で、特に後期高齢期の女性の得点が低くなる。
都市部在住高齢者では社会的役割が低い一方、農村部在住高齢者では知的能動性が低いという地域差もみられる。
生活機能は高齢期ではより高次のものから低下しやすい。生活機能の低下の順序にも階層性がある。このことは高次の生活機能を維持している高齢者ではより低次の生活機能は維持されやすいことを示唆している。また、近年になるほど高齢者の生活機能は高くなる傾向がみられている。高齢期の生活機能は、教育水準、職業歴、体力や栄養状態、ライフスタイル、性役割などの社会人口学的、文化的さらには生活環境要因による影響をうけるため、その加齢変化も時代効果を受ける。

メンドクサイ文章…って思いますが、これは厚生労働省の資料として出ていたものから抜粋文章。

 

この資料は新しいと思います。

 

投稿者:

nova

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